山ウドの黒ごまあえ

ただいま群馬のわが村は遅まきの春まっさかり。山菜も今まさに旬です。
ご近所さんから山ウドをいただきました。

栽培もののウドは、トンネル栽培といって地下に洞窟みたいなのを作って日が当たらないようにして作ります。これは一年中出回りますが、色が白く、柔らかいのが特徴です。もちろん、柔らかいので皮をむかずにそのまま調理することができる利点がありますが、その分風味に乏しい欠点もあります。
春のこの時期に主に山間部で手に入る山ウドは、皮が厚く、緑色で、においやあくもかなり強く、これぞ山菜と言えるような強烈な個性を持っています。
もし間違えてそのまま口に入れたら、苦くて驚きます。この苦みがアクなのですが、苦い部分が体によいのです。


山ウドの黒ごまあえ

今回は苦い山菜に良く合う黒ごまあえをご紹介します。
いくら体によいとはいえ、ただ苦いだけではさすがに食べづらい。
そこで、ゴマの風味でカバーすると食欲が増します。

1 山ウドは包丁幅に切り、片栗粉を大さじ1杯入れた2リットルほどの水に10分ほどひたし、あくを抜きます。水が黒っぽくにごるので、再び新しい片栗粉を加えた水に取り替えます。
  太い部分は、皮が厚いのでかつらむきにし、むいた部分は食べやすいように太さに応じて縦に2,3回切ります。
  アクが抜けたら水を良く切って、少なめの油で軽く炒めます。醤油少々で下味を付けます。完全に火が通らないよう、すこし堅めでやめるのがポイント。
2 人参、薄揚を細切りにし、軽く塩ゆでします。
3 黒ごま1カップをフライパンで軽くあぶり、香りがでたらすり鉢に移します。
  みりん50ccを加熱してアルコール分をとばし、すり鉢に入れ、昆布ダシ20~40ccを少しづつ加えながら、ゴマをどろどろになるまですりあげます。
  つぶが無くなったら、砂糖大さじ1^~3杯、しょうゆ小さじ1杯、塩少々を加えて味を調えます。
4 水を良く切ったウドと人参、薄揚をごまだれであえます。

ふつうはウドは生のままゴマであえる場合が多いのですが、私は少なめの油で軽く炒めます。ここが今回のポイント。それにより、穂先のちょっと堅い部分も、皮のままで食べることができますし、なによりも炒めることによって、生のままに比べて、苦みが減ってちょうど良くなり、ウド自体の甘さが引き出されるのです。ウドに甘みがあるなんて、炒めなければわかりませんよ。
それでも苦いのがダメな方はゴマに加える砂糖を増やしてください。

もし山ウドが手に入らない場合には白ウドでもかまいません。
なお、私の田舎ではゴマ和えと言わずに「ごまよごし」といいます。
にしゃ、旬のゴマよごし、食わっしゃい。
(そこのあなた、ゴマ和えでも食べませんか)

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