謹賀新年 本年もよろしくお願い申し上げます

当ブログをご覧の皆様、新年あけましておめでとうございます。
どうぞ本年も旧年同様、「典座ネット」及び当ブログをご愛顧くださいますよう、謹んでお願い申し上げます。
皆様の本年のご多幸を祈念申し上げます。

謹賀新年のチョロギ

↑ おせち料理に欠かせない、幸せと長寿を願う縁起物の長老喜(チョロギ)
形が翁の白髭に似ていることから、長生きの象徴にあやかるありがたい一品

私にとって昨年は、3冊目の著書発売のために、とても忙しく過ごした1年間でした。永平寺東京別院の典座を退任し、プレハブ厨房を建て、精進料理のすばらしさを広く発信するための環境がようやく整った年でもありました。

おりしも食に対する不安や期待がかつてないほどに高まった昨今の社会情勢もあってか、精進料理に対して大きな注目が集まっております。そのため、新聞や雑誌などのメディアをはじめ、各地から要請を受けての講演や精進料理教室なども多かった一年でした。

そうした出番が増えたのは嬉しいことであり、当方としては未熟ながらできるかぎり引き受けておるのですが、やはり悩みの種は時間が足りない、ということです。
講演や精進料理教室、メディアからの取材などを引き受けると、準備や事後の事務ややりとり等を含めると相当な時間が必要となります。考えてみると、昨年はそうした活動が増えたため、当ブログの更新頻度が非常に低かったと反省しております。
もちろん誰しもが限られた時間の中で努力しているわけですから、簡単にあきらめるわけにはいきません。
本年は、なんとか現場での活動と、ブログ発信とのバランスをもう少しうまくとれれば、と考えております。

さて、年末は近い関係の和尚さんがお亡くなりになって、お葬式の準備などをお手伝いし、その後大雪が降って除雪三昧に入ったため、新年を迎える準備も思うように進まない中、慌ただしく過ぎていきました。年末の主な活動の報告です。

朝日新聞群馬版12月27日付に、拙著「典座和尚の精進料理」の紹介記事が掲載されました。大雪の中、26日に取材にお越し下さり、翌日掲載に間に合うよう、その日
の夜遅くまで記事をまとめてくださった滝沢記者に深く感謝申し上げます。

記事はネットでもしばらく覧ることができます。
こちらをどうぞ ↓

朝日新聞群馬版 精進料理紹介記事へのリンク

世田谷区保健センター講演

↑ 12月16日、当ブログでも告知しておりました、世田谷区保健センター主催、精進料理講演会「身と心に効く精進料理」が無事行われました。聴講者は約120名。皆さん熱心にお話しを聞いてくださいました。「話だけだとちょっと寂しいな・・試食はないの」という声もちらほら。また次回御縁があれば、話だけでなく実際に食べることができるような形も検討したいと思います。

オークラ総料理長

↑12月26日、ホテルオークラの総料理長、根岸氏、料理研究家の石原氏、フォトスタイリストでライターの泉氏、そして朝日新聞beの精進料理連載でいつも写真撮影をしてくださっている写真家の堤氏が当寺にお越し下さり、拙い精進料理をお召し上がり下さいました。正直言ってプロ中のプロにお出しするのは恐悦至極、なんといってもホテルオークラの総料理長ですから。
まあしかしこういうときはビビっても悪い結果になるだけですので、平常心でいつも通り作るのみ。食後は、味うんぬんというよりも、お寺の台所に関する鋭い質問をたくさん受けました。やはりプロは覧るところがちがうなあ、と思いました。

大晦日の厨房
大晦日の厨房

↑ 一年間、酷使に耐えてがんばってくれた厨房と、包丁などの道具に対し、御礼の気持ちを込めてピカピカに磨き上げ、一年間の感謝をこめてお香を焚き、お経をあげました。汚れ一つなく磨き上げられた調理室は、静かに年を越します。やはり道具というものは感謝の気持ちを持ち、大切に使ってあげることが大切です。
台所さん、また来年もお世話になります・・・。

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