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さっぱり軽やか梅粥_平成30年7月盆の精進料理お供え膳

お粥なんて病気治療中にたべるもの、と決めつけている方もおられるでしょうが、一度健康な時に食べてみて下さい。そのあまりの美味しさに感動すると思いますよ。そもそも病気で体調が悪い時に食べたお粥にマイナスイメージを持ってしまっても無理はありません。私たち禅僧は、朝食はお粥と決まっています。朝の坐禅と勤行を終えていただくお粥は、そりゃあもう美味しいものです。ご本尊さまや、道元禅師さま瑩山禅師さまなどにもお供えしているくらいありがたいお粥ですから、お盆のお供え膳の主食としても最適です。 献立全体のバランスを考えた時、おかず三品の一汁三菜形式の正式なお膳となるとけっこうなボリュームです。さらに主食をご飯ものにしたのではお腹いっぱいで食べ過ぎカロリーオーバーになりかねません。お粥ならば消化も良いし、サラッといただくことができて献立全体のバランスも良く調います。夏の暑い時期ですので、少し水気を多めにした緩いお粥にすることで、のどごし良くサラリと頂くことができます。 また梅干しをフードプロセッサーでなめらかなクリーム状にすりおろすことで、お粥に良くなじみ、梅の酸味が食欲を刺激して暑い夏でも箸が進むと思います。梅には疲労回復効果もありますし、今年の暑い夏にはピッタリです。梅ペーストは多めに作っておけば色々な料理に流用できて重宝します。なお貝割大根を散らすことで見栄えが良くなり、またピリッとした辛味がまたお粥にアクセントを与えます。 難点は、しばらくの間お膳を供えておくとお粥が水を吸ってボテッとしてしまう点です。いつもより少し早めにお下げして、トロトロのうちに頂くと良いでしょう。

大豆もやしと胡瓜の吉野酢_平成30年7月盆の精進料理お供え膳

とろみを付けた酢を吉野酢といいます。二杯酢や三杯酢などの甘酢に、葛粉を水で溶いて加えることでとろみをつけるのです。葛粉は奈良県の吉野地方が名産だったため、和食ではとろみをつけた酢のことを吉野酢と呼ぶのです。 精進料理では胡麻豆腐を作る際に葛粉を使いますが、ご家庭でそのためだけに葛粉を少量用意するのは難しいと思います。その場合は葛粉の代わりに片栗粉を使います。その場合でも、吉野酢と称します。 酢のものは冷めた状態で出しますが、とろみをつける際に加熱した時は緩めに見えても、さめるとあんの状態が堅めになるため、鍋の中では少し緩いくらいのとろみ具合に仕上げると、さめたらちょうど良くなります。 少し前にポン酢ジュレを野菜にかけたお洒落なサラダがブームになりました。ジュレよりも少し柔らかめに、そして和風に仕上げたのが吉野酢です。胡瓜をふつうの甘酢にひたすと、どうしても色が悪くなり、また胡瓜のシャキシャキ感が損なわれてしまいます。和えた野菜の上にジュレ状の酢を載せるなら、野菜の状態が酢で変化することなく、盛り付けてからも長時間きれいなままで保つことができるため、お供え膳には最適です。食べる際に吉野酢を野菜と混ぜて召し上がって下さい。

ナスの精進フライ甘味噌ダレ_平成30年7月盆の精進料理お供え膳

この時期、大量に収穫されて価格も安くなるナスをフライにしてみました。一般的にはあまりナスをフライにはしませんが、精進料理の献立を組み立てる際にはまずメインとなるボリューミーな料理を柱に据える必要があります。通常は煮物がその役を果たしますが、ナスを煮物にするとせっかくの鮮やかな紫色がさめてしまいます。油で揚げればこの美しい紫色を保ったままで見栄え良く仕上げることができます。そしてまたナスと油の相性は非常に良く、油で揚げたナス独特の食感も楽しむことができます。ナスを素揚げにする調理法はよく用いられますが、ただ素揚げにするのに比べてフライにすることで衣はサクサク、中は柔らかな絶妙の食感となります。甘じょっぱく仕上げた味噌ダレとの組み合わせは絶妙です。味噌ダレが苦手な方はポン酢やおろしダレもよく合います。ボリュームたっぷりで腹持ちが良い割りに、ローカロリーなナスなのでダイエットにも最適です。