「 味噌汁 」一覧

誤解されているみょうが尊者の故事

みょうがを食べると忘れ物をするとか、テストの点が悪くなるとか言いますね。 これはひどい誤解であります。  昔、周利槃特(チューダパンタカ・周利槃陀迦・修利槃特・須梨槃特などとも書きます)という出家者がお釈迦様の弟子になりました。彼はものすごく記憶力が悪く、自分の名前も覚えられないために名札を首から下げていたそうです。説法も理解できずに苦しんでいましたが、お釈迦様は彼に「塵を払い、垢を落とさん」と唱えながら「皆の履き物を掃除する修行」の課題を与えました。履き物の泥や汚れをきれいにするのはとても大変でしたが、彼は嫌がらずに一生懸命それをこなし、やがては自らの心の塵や垢、つまり煩悩まできれいに落ちて悟りの境地に達し、阿羅漢の位を得たのです。  そして槃特尊者の死後、埋葬されたお墓から生えてきたのがミョウガです。  尊者が昔自分の名前を荷なっていたため、「茗荷」と呼ぶようになった・・・という話が日本で「ミョウガ宿」という昔話でおもしろおかしく広まったためにミョウガ=物忘れという不名誉な誤解を定着させることになりました。(ちなみにミョウガ宿というのは欲の深い宿の主人が、金持ちの客にみょうがをたくさん食べさせて財布を忘れていかせようとたくらんだものの、自分が宿代をもらうのを忘れてしまって損をしたという広島県に伝わる昔話です)  しかしですね、私はその昔話に惑わされることなく、本来の槃特尊者の故事の方を重んじるべきだと思います。難しい仏教理論がわからなくても、お経が覚えられなくても、みんなが嫌がる辛い仕事を挫けることなく地道に続けて悟りを得た、これはもう私たちにとって最高の修行の見本ではありませんか。 またミョウガは「仏のご加護」を示す「冥加」の字も充てられるありがたい食材です。薬味としても独特の香りと食感がたまりません。 少なくとも私は、ミョウガを食べることで槃特尊者にあやかって、毎日のなすべきことを嫌がらず、コツコツと真面目に続けようと思います。だって私なんかこどもの頃からミョウガ大好きでたっぷり食べてますけど試験の成績はいつも良かったですよ? 「ミョウガ=物忘れ」どころか、「ミョウガ=まじめな努力」、のイメージを広めていきたいと思います。

生キクラゲとふきの味噌汁_平成30年春彼岸のお供え精進料理膳

生キクラゲは非常に珍しい貴重な食材ですが、近年は工場での栽培加工技術が進み、店頭でもよく見かけるようになりました。コリコリした独特の食感と、存在感ある見栄え、そしてビタミンDなど身体に良い成分がたくさん含まれている健康食材です。食感が魅力の食材のため、肉厚のものを選ぶと良いでしょう。 乾しキクラゲと違い、生キクラゲの場合は必ず加熱してから食べるようにします。ただし、あまり長く火を通してしまうとせっかくの食感と風味が損なわれてしまうため、余熱も考慮して30秒~1分程度に留めておきます。 生キクラゲのコリコリした食感と、旬のふきの大地の風味豊かな柔らかさが、味噌の香りとともに楽しめる味噌汁です。