八月盆

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季節の精進料理

五色そうめん_平成30年8月盆の精進料理お供え膳

これだけ暑い夏だと、冷たい素麺をツルツルッとすすりたいですよね。それはお盆でこの世に帰ってきたご先祖様や亡きご家族のみたまも同じことです。「いやー、極楽と違ってこの世は暑いなア!おっ!冷たいそうめんかい、やっぱりうちの嫁さんは気が効くねー」なーんて言ってたりして。 暑い日には涼やかな料理を、というのがもてなしの基本です。それは故人へのお供え膳でも同様です。そしてまたおそうめんというのはみんなで食べると美味しさが増すものです。懐かしいわが家に戻ってきたご先祖様たちと皆でいただくおそうめん、今日からお盆の入りです。是非いつもより手間をかけた具だくさん、薬味たっぷりのご馳走おそうめんでおもてなしを致しましょう。 上載せする薬味や具を色とりどり5種類用意したことで「五色そうめん」と名付けました。麺自体がカラフルな5色になっている製品もありますが、今回はそれとはまた別のネーミング由来です。 メインは「ナスの胡麻油もみ」です。塩もみして柔らかくした後、胡麻油をなじませます。これがまた、単独でご飯に載せてもよいくらいとても美味しい一品です。ただし長時間おくと変色しやすいので食べるごとに作るようにしましょう。そうめんの場合はめんつゆの塩気があるので今回はナスにはあまり味をつけませんでしたが、単独でおかずにするならしょうゆを少し足すと良いでしょう。 トマトはひと手間かけて皮を湯むきした方がとろけるような柔らかさを楽しめます。ゆですぎるとドロドロになってしまうので、本当に20秒くらいで湯を切って氷水に浸けて下さい。 オクラで少しトロトロっとした食感を出し、大葉とみょうがで風味とシャキシャキ感を演出します。 また昆布と椎茸で時間をかけてとったていねいな精進ダシでつくった汁も軽やかでサッパリしています。汁の濃淡はお好みで調整して下さい。 5色全てを用意するのが難しい場合はお好みの三色や二色に減らしても良いでしょう。また暖かい汁でも美味しくいただけます。 今日からお盆、是非よいご供養をなさってください。 
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ずんだの葛玉餅_平成30年8月盆の精進料理お供え膳

暑い夏に、涼やかな印象の手作り和菓子で故人をおもてなし致しましょう。抹茶を点てることができる方はぜひ共に添えてお供えして下さい。もちろんお盆のお供え以外に、茶席や懐石などにもお薦めの上品な和菓子です。和菓子というと繊細な計量や手順、手先の器用さが必要なものが多いのですが、今回紹介する和菓子レシピは焦げないように気をつけさえすればまったく普段料理をしない人でもそれほど失敗しにくいラフな手順がおすすめポイントです。 「ずんだ」は枝豆をつぶしたあんのことです。最近は人気が高まりだいぶ知られるようになってきましたね。 ちょうど盛夏に枝豆が収穫させることからも、東北地方や関東北部ではお盆の定番料理として親しまれています。なぜずんだというかはいくつかの説がありますが有名な3つは 1 伊達政宗が出陣の折に陣太刀で枝豆をつぶして食べた じんだち→じんだ→ずんだ 2 甚太(じんた)という名の者が伊達政宗に枝豆をつぶした団子を献上したところ大変喜ばれた 3 枝豆をすり鉢でするにはまず豆を棒などで叩いてつぶすため、豆を叩きつぶすことを豆ん打(ずんだ)とよぶ まあずんだといえば東北地方ですが英雄、伊達政宗に因んだ1か2を信じたいところですが伊達政宗を理由にあげるところにいかにも商売ッ気を感じますので私は3の可能性が高そうな気がします。まあ由来はともかく、ずんだあんを使ったお菓子や料理は非常に美味しく、お盆のお供えにも最適な食材です。 来客にお出しする格式高い精進料理には、懐石にならって料理の最後に抹茶とお菓子が出る場合があります。職人さんが作ったプロのお菓子も良いものですが、多少見栄えが劣っても、自分で作るという姿勢が精進料理では大切です。遠い極楽世界から長旅の末にこの世に戻ってきたご先祖様や亡き家族のみたまに対し、手作りの和菓子をお供えすることはとても素晴らしい供養になると思います。市販の品にはない暖かな気持ちが尊いのです。 今回のレシピのずんだあんの記載分量は8個分ほどです。もっと小さい鍋があれば必要な分だけ作ることもできますので調整して下さい。ただし量が少なくなると焦げやすくなりますので慣れない方は二人で食べるには少々多めですがこの分量で作ってみて下さい。 また外皮の葛の部分の記載量は一回で中なら2個、小なら3個分です。一度に8個分をこねるとラップに広げる際に冷えて固まってしまい伸びにくくなるので、菓子作りに慣れていない方はこの分量で2~3個分ずつ外皮を作って包み、鍋を洗って次を作る方が確実です。慣れれば、この分量を3倍してずんだあんの量と合わせて、一度にこねてもできるでしょう。その場合は調理台に数分のラップをあらかじめ広げておき、なるべくスムーズに作業できるように段取ります。 透明な外皮にはどうしても気泡が入ります。ツルツルの表面にこだわるなら針でつついて抜きますが、気泡もまた水に浮かぶ水泡を思わせる風情のうちとしてそのままで良いと思います。
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キャベツのゆかり漬_平成30年8月盆の精進お供え膳

古くから紫色のことを「ゆかり」といいます。 古今和歌集に詠まれた「紫の ひともとゆえに 武蔵野の 草はみながら あはれとぞ見る」という詠み人知らずの句がその由来といわれます。「目の前の1本の紫草がとても魅力的なので、武蔵野の花すべてが愛おしく思えるなあ」というような意味でしょうか。たった1本のむらさき草とのご縁(ゆかり)が、このあたり一帯全ての野草への想いにつながっていく、ということで紫=ゆかり、と呼ぶのだとか。紫と書いてゆかりと読む人名もあります。 「縁起」(えんぎ)という言葉を聞いたことがあると思います。世俗では「縁起が良い、悪い」のように使いがちですが、もともとは仏教語で「ものやひとの相互の関係性」を指します。わかりやすくいえば「ご縁」です。ものごとは、すべて縁によって起こり縁によって変化し、縁によって終わります。できるならば人生を充実した方向に展開していけるような「縁」と出会いたいものです。精進料理ではこの仏教の「縁」にちなんでその読みでもある「ゆかり」を紫色の料理に用います。 初夏に収穫される赤しそは、漢字で書けば「紫蘇」の通り、紫の食材です。そのため梅干しの色付けに使った紫色のしそを天日で干し、粉末状にしたものを「ゆかり」と呼びます。これは市販品で「三島食品」さんが商標を取得しています。自家製梅干がない場合は市販の「ゆかり」を利用して下さい。もちろん、自家製梅干しの紫蘇を使えば市販品とは全く異なる豊かな風味を楽しむことができます。 紫蘇本来の風味に加えて、梅酢の塩気と酸味がほどよく加わり、何ともいえない高貴な味わいが生まれます。その上この紫色の美しい色は見栄え的にも大変上等な印象に仕上がります。 すり鉢でザックリとすりあげれば、ザラッとした食感に仕上がりますし、フードミルを使えばきめ細かく上品な食感になります。どちらでもお好みの方を選んで、多めに作っておけばご飯やお粥にかけたりと、大変重宝します。梅干の塩分が含まれるため密閉容器に入れればそのままでも1ヶ月以上持ちます。
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馬鈴薯の南蛮炒め_平成30年8月盆のお供え精進料理膳

「南蛮」という調理名はもともと16世紀頃に日本に渡来したスペインやポルトガルなどの南蛮人が行っていた調理法を総じて呼んだもので、特定の料理というよりもそれまで日本になかった西洋文化の調理法全般を呼んでいました。それが次第に変遷し、スペインポルトガルからもたらされた胡椒などの香辛料を使う料理、ネギや肉を使う料理、唐辛子などの辛い食材を使う料理などを指すようになりました。 今回は馬鈴薯を使った2つの南蛮炒めバージョンを紹介します。一つは、香辛料ということでカレーパウダーを使います。もう一つは胡椒を使い、また唐辛子に類するシシトウガラシを使うことで南蛮炒めと称します。 馬鈴薯とカレーパウダーの相性はみなさんよくご存じでしょう。精進料理でカレーパウダーの使用の可否は意見が別れるところですが、カレー粉だと玉葱粉末や肉由来のエキス等、動物性食材が含まれる場合が多いので不可だと思いますがカレーパウダーは純粋にはスパイスの部類とみなすこともできるため、例外的に精進料理にもかなりの隠し球として使うことがあります。これだけ暑い夏、激減した食欲を刺激するためにもカレーの風味を利用してみるのも一案です。ただし多用しすぎると他の料理の繊細な味のバランスを壊してしまいます。パウダーは少なめに使うのがコツです。また厳格な精進料理にこだわるならばカレーパウダーを使わずにしょうゆと胡椒で炒めると良いでしょう。2バージョンとも紹介しますのでご確認下さい。なお多めに作って常備菜的に作り置きしておくこともなにかと忙しいお盆には適しています。 この時期の馬鈴薯は収穫されて間もないものが多いため、皮が柔らかいので無理に皮をむく必要はありません。たわしできれいにこすって泥や汚れをよく落とせば、皮のまま調理することができます。その方が野性味溢れる見た目となりますし、またせっかくの皮付近の濃い味を無駄にせず楽しめます
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とうもろこしと枝豆ご飯の俵巻_平成30年8月盆のお供え精進料理膳

当地で獲れた今年のとうもろこしは非常に甘かったです。雨が少なく晴天が続いたことが理由でしょうか。この糖度の高いとうもろこしと、同じく当地名産の枝豆をご飯の具にしておむすびにします。 お盆にはお墓参りが欠かせませんが、お墓が遠くて半日がかりのお宅も増えています。また地域によってはお盆のお迎えでお墓に行ったら墓地のすみにゴザをしいてお弁当を広げて親族一同大宴会を行う風習もあります。いずれにせよお盆のお墓参りに野菜の具が入ったおにぎりを用意して持参し、たまにはお墓の前でゆっくり故人を偲びながら共に食べるひとときを過ごしてみてはどうでしょうか。もちろんご自宅でのお供えにも適しています。 おにぎり型に握るのも良いですがお供え膳の体裁に合うように、今回は俵型に握ってみました。海苔を巻くほかに、大葉を巻いてみるのもまた変わった風味になって見栄えも良くなります。大葉が固い場合は濃い塩水に5分ほど漬けて水ですすぎ、柔らかくしてから巻くと良いでしょう。 枝豆は炊き込んだ方がご飯に味が移って美味しくなりますが、彩りを優先するなら炊きあがった後に枝豆を混ぜれば緑が映えます。その分少し枝豆が固く感じるため、あと混ぜ式の場合は少し柔らかめにゆでてから混ぜましょう。
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