「 修行 」一覧

とろける精進スイーツ・わらび餅_平成30年精進料理お供え膳

わらび餅はもともと、わらびの根元から抽出したデンプンを使って練り上げたものを指します。葛や、馬鈴薯から取る片栗粉などのように、「わらび粉」というデンプン粉があるのです。古くは飢饉などの際に地面を掘ってわらびの根から取った粉をこねて餅状にし、飢えをしのいだこともありました。 このように、本来のわらび餅は、いわゆる山菜のわらびをそのまま使って作るわけではなく、わらびの根から取り出される粉を使って作った餅状の菓子ということになります。 しかし和食の世界では、それをわかった上で、あえて山菜としてのワラビを使って、ワラビの味がする餅を作る「わらび餅」もあるのです。今回紹介するのはこちらの方で、春のわらびの風味を練り込んだ、格調高い和菓子です。

春のそら豆とタケノコのおかゆ_平成30年春彼岸のお供え精進料理膳

お供えにおかゆ?と不思議に思う方もおられるでしょう。しかし禅宗では朝のお供え膳は必ずおかゆが主食と決まっています。やむを得ない事情で朝にご飯をお供えする場合は、これは朝食ではなくてお昼ご飯を早めてそなえているのですよ、とわざわざキッチリと注釈して供える儀式を行うほどです。 早穫りのタケノコが出回り始めます。初物は高価ですが、だからこそお彼岸のお供えものにも最適です。生のタケノコならば、ぬかでアク抜きしたあとは、下味をつけずにそのまま使う方が良いでしょう。 そら豆は繊細な甘みと鮮やかな緑色が春らしい旬の食材です。是非この時期にご先祖様にお供えしたい食材です。高価なため、外皮も無駄にせず使い切りたいですよね。フ

生キクラゲとふきの味噌汁_平成30年春彼岸のお供え精進料理膳

生キクラゲは非常に珍しい貴重な食材ですが、近年は工場での栽培加工技術が進み、店頭でもよく見かけるようになりました。コリコリした独特の食感と、存在感ある見栄え、そしてビタミンDなど身体に良い成分がたくさん含まれている健康食材です。食感が魅力の食材のため、肉厚のものを選ぶと良いでしょう。 乾しキクラゲと違い、生キクラゲの場合は必ず加熱してから食べるようにします。ただし、あまり長く火を通してしまうとせっかくの食感と風味が損なわれてしまうため、余熱も考慮して30秒~1分程度に留めておきます。 生キクラゲのコリコリした食感と、旬のふきの大地の風味豊かな柔らかさが、味噌の香りとともに楽しめる味噌汁です。

菜の花とエノキの磯辺巻天麩羅_平成30年春彼岸のお供え精進料理膳

菜の花を海苔で巻いて天麩羅にし、春の香りを仏さまにお供えしてください。菜の花だけでは少々苦みが勝ってしまいますが、えのきだけを加えることで、柔らかい食感と少々のヌメリ気が加わり、マイルドになってバランス良い風味に仕上がります。 えのきはバラバラにほぐれないよう、根の部分ギリギリまで使って切ることがポイントです。その分長く仕上がるため、一口で食べるようなもてなし料理の場合は、写真のように適宜切って盛り付けて下さい。それによって具材の断面がよく見えて料理としての楽しさも増し、見栄え良くなります。

精進ファストフード?!フライド豆腐

 先日紹介した押し豆腐の応用料理です。 特にしっかり水気を抜いて、細く棒状に切ってから油で素揚げするとまるでフライドポテトのような仕上がりになります。もとが豆腐だとは思えないカリカリの食感で、大豆の風味が口中に広がります。味はカリカリに炒った薄揚げに似ていますが、見栄えはポテトのような・・・不思議なスナックのようです。 お好みで、七味唐辛子または一味唐辛子、胡椒や柚子胡椒、塩、酢、レモンなど、幅広い味付けを添えることができます。料理自体は本当に簡単です。冷めてもポリポリ美味しく頂けますが、やはり揚げたてのアツアツが絶品です。 バリエーションとして、水溶き天ぷら粉や、乾いた片栗粉をまぶして揚げるのもまた趣が変わって飽きません。 

押し豆腐の磯辺天麩羅

先日紹介した、重しをかけて水気を抜いた押し豆腐の活用レシピです。水気を抜くことで、味が凝縮され、豆腐の濃厚な風味が出てきます。さらに水気を抜いたため油であげてもはねにくくなるという効果もあります。豆腐のままで揚げても良いのですが、海苔を巻くひと手間で風味がグッと良くなります。時間が無ければ青のりを天ぷら粉に混ぜても良いでしょう。 豆腐の天麩羅というのはなかなか珍しい料理ですので、是非一度お試し下さい。カロリーも低くて腹持ちが良く、また柔らかくて歯の悪い方でも食べやすい健康的な料理です。

押し豆腐の利点と手順

豆腐に重しをかけて水気を抜くことを「豆腐の水抜き」または「押し豆腐」と呼びます。 精進料理では、豆腐の水を抜く手順がときどき用いられます。 豆腐は水気をたっぷり吸っているからこそ柔らかいわけです。お店で買った豆腐が水の入ったパックやビニールに入れてあるのは、移動の際に崩れにくくするためと、柔らかさを保つためです。水をどれくらい含んでいるかが豆腐の柔らかさや食感に影響する大きな要素なのです。 それを逆に考えて、豆腐の水気を上手に抜けば堅くすることができるというのがこの技術です。堅さを調整するのと同時に、味が圧縮されることで豆腐の風味を濃くする効果もあります。

じっくり漬けたコク_長芋の味噌漬

長芋の味噌漬と名付けながらも、短時間でできあがることを売りにしたレシピがウケているようで、味噌漬けというよりも味噌地をからめただけの味噌あえ的なレシピをよく目にします。つまりほとんど漬かっておらず生の長芋に味噌を混ぜただけで漬物というよりあえ物です。アッサリと仕上げるのも一つの食べ方ですし、小さく切って仕込めば数時間というお手軽さは魅力でしょう。 しかし今回はあえて時間をかけてしっかり漬ける方法を紹介します。長芋の中まで味噌の味が染みて、見た目もほどよくしなびたまさに王道の漬物です。味噌のコクとうまみが長芋のシャキシャキ感とよく合います。短時間では味わうことができない奥深い風味を試してみてください。